女性が男性に比べて冷え性が多い理由は、
大きく分けて4つあります。
1.筋肉量が少ない
筋肉は、人体最大の熱産生器官です。
さらに、筋肉が伸縮することでポンプのように血液を送り出すので、体のすみずみまで血液を循環させて体を温めます。
女性はもともと男性に比べて筋肉量が少ないため、作り出される熱量が少ない上に、ポンプの力が弱いため、体が冷えやすいということになります。
体の末端まで血液が届きにくいため、特に手足が冷えやすくなります。
2.ホルモンバランスの乱れ
女性は、男性にはない月経、出産、閉経といったライフステージでの変化があり、ホルモンのバランスが乱れやすい傾向にあります。
ホルモンバランスが乱れると、体温調整をしている自律神経が影響を受けて、血液の循環が悪くなり冷え性になりやすいです。
人によって感じ方はさまざまですが、「生理中は体が冷えやすい」「冷えにより生理痛がひどくなる」という方もいます。
また、女性ホルモンの量がぐんと減る更年期には、冷えがひどくなるという方が多くなります。
3.ストレスの影響
社会で生活していく上で、ストレスはゼロにできません。
仕事や家事などに追われてイライラすること、夏や冬には、室内と外気温の差が極端に激しく、それも体のストレスになります。
ストレスを感じると、誰でも自律神経のバランスを崩しやすくなります。
ストレス過多の状態が続くと「交感神経」優位の状態が長くなり、末梢血管も収縮を続けて血行不良を招き、冷えた状態となります。
4.生活習慣の乱れ
現代女性の体温は、昼夜逆転の生活や朝食抜き、食事の時間がバラバラなど、生活習慣の乱れによって低下しているともいわれます。
もともと体温は、早朝が最低で、起床して朝食をとるとともに急激に上がり、昼過ぎから夕方までゆるやかに上昇した後、夜間に向かって下がっていきます。
しかし、乱れた生活習慣は自律神経のバランスを乱し、体温調節機能が乱れて冷え性を招きます。
また、昨今ではエアコンの普及により、体の体温調節機能を使わない生活が主流です。
そのため、もともと備わっていた体温調節機能が低下している人が増えています。